こんにちは。あさうみです。
お待たせしました。ヨーロッパ放浪の旅、いよいよスタートです。
孤独のはじまり
最初はベルギー、ブリュッセルから。
久しぶりの一人旅、久しぶりの飛行機。
思い返せば、緊張と不安しっぱなしの旅立ちだった。
ブリュッセル空港直結の鉄道駅で「これ乗るんか?」の自問自答を繰り返して、「もう乗っちまえ!」で飛び乗ったエアポートエクスプレス。
閑散とした車内でそわそわきょろきょろしながらも、なんとか無事にブリュッセル中央駅に到着。大混雑の駅構内から逃げるように外へ出た。
11月のブリュッセルは、東京よりも寒かった。
冷たく張りつめた風がひゅうと頰を掠めていく。どうしようもない孤独感に襲われる。
地図アプリを見ながら足早に石畳の道を行き、ホテルへと向かった。
ほどなくして、賑やかな広場に行き着く。路上ではストリートミュージシャンがフルートを奏でていた。
「Beauty and the Beast」、小さい頃から幾度となく聴いた大好きな曲。フルートの綺麗な音色と、美しいメロディーが心に沁みて、なんだか泣きそうになった。
そんな広場の片隅に、ホテルはひっそりと建っていた。
レセプションのお兄さんにカタコトのフランス語で挨拶をして、カタコトの英語でチェックイン。
鍵を貰って、いざブリュッセルの住処へ。
3畳ほどのささやかな部屋だったけれど、広場に面した部屋からは先ほどのフルートの音色がよく聴こえた。
曲は『タイタニック』の「My Heart Will Go On」に変わっていた。今度こそ、ほんの少しだけ泣いた。
ただただ寂しかった。一人旅ってこんなに寂しかったっけ。
旅立ちから15時間。緊張と不安からは解放されたが、寂しさは拭えなかった。紛れもなく強烈に、私はひとりぼっちだった。
世界文化遺産「ブリュッセルのグラン・プラス」
ホテルの部屋で一息ついた後、気分転換を兼ねて街を散策した。
歩き出してから気づいたのだが、ホテル周辺はそのままブリュッセル観光の中心地だった(笑)
少し歩いた場所に、世界遺産に登録されている広場「グラン・プラス」はあった。
観光客が行き交う見通しの悪い道を進むと、視界は一気に開ける。ドキドキする。高揚感で自然と歩みが速くなる。下向き加減に歩いて、それからゆっくりと顔を上げた。
かの有名な『レ・ミゼラブル』の作者ヴィクトル・ユゴーは、この広場を「世界一豪華」と称した。
全力で、激しく、同意。
「ブリュッセルのグラン・プラス」は、私にとって単なる世界遺産ではない。
全1092件の世界遺産(2018年現在)のなかで、数少ない「死ぬまでに行きたい世界遺産(あさうみセレクション)」の一つなのだ。期待値がめちゃくちゃ高い。めちゃくちゃ高すぎて、想像と違ったらどうしよう…とめちゃくちゃ心配していた
……のだが、杞憂だった。
めちゃくちゃ素晴らしかった。
グラン・プラスを訪れたのは夕暮れ時。
空がだんだんと暗くなり、明かりが灯された広場は輝きを増していく。その光景を私は飽きもせず、ひたすら眺めていた。
夜。陽が落ちるとグラン・プラスは幻想的な姿へ。
翌日。改めて昼のグラン・プラスへ。
そもそもグラン・プラスは「大広場」という意味で、周囲には市庁舎やギルドハウスなどの壮麗な建物が立ち並んでいる。ブリュッセルでは12世紀頃から交易が盛んになり、商工業が発展。のちに「ギルド」と呼ばれる同業者組合が出現した。
上の写真では左から順に、
小間物商同業組合→船頭同業組合→射手同業組合→酒高級指物師・樽屋同業組合→油商同業組合→パン屋同業組合
のギルドハウスが立ち並んでいた。
しかし、当時グラン・プラス周辺の建物は木造だったため、17世紀にフランス軍の砲撃によってそのほとんどが焼失してしまう。
が、ギルドの人々の団結によって短期間のうちに再建。このときにギルドハウスは石造り・バロック様式の建物へと生まれ変わり、現在の豪華絢爛な姿となった。
「ブリュッセルのグラン・プラス」は、
・文化の価値観の相互交流を示す遺産
・建築様式や建築技術、科学技術の発展段階を示す遺産
2つの登録基準が認められて、1998年に世界文化遺産に登録された。
ブリュッセルのスイーツ探訪
ベルギーはスイーツ大国。
ブリュッセルには数多のスイーツショップが点在し、街のいたるところで甘い香りが漂っている。
というわけで、旅で出会ったブリュッセルのスイーツたちも紹介していこう。
日本未上陸のショコラトリー「Passion Chocolat」
ベルギーといえばチョコレート。
「Passion Chocolat」は、ブリュッセルで絶対に行ってほしいショコラトリー。
ここのチョコレートは、かつてなく美味しい。
パティシエの娘である私が絶賛するのだから間違いない。どうか、つべこべ言わずに行ってほしい(みなぎる自信)。
私が注文したのは9個入りのプラリネボックス、日本円換算で1400円くらい(た、たっけ〜…)。
ちなみにプラリネ(プラリーヌ)とは、ボンボンショコラとも呼ばれており、ベルギーチョコレートの基本形。
ショーケースの中から好きなチョコレートを選んで詰めてもらえるのだが、私には何が何だかさっぱり。というわけで、店先に立つチャーミングなお姉さんにオススメをチョイスしてもらった。
ホテルに戻ってから、どうしても我慢できなくて1個150円のチョコレートを一つだけ食べた。
嗚呼、幸せとはこういうことか……
その日から9日間、私は幸せのひとときを噛みしめるならぬ食べしめた。
ひとりぼっちの私と、一粒のチョコレート。エモい。
ベルギーワッフルの人気店「Gaufre de Bruxelles」
ベルギーといえばワッフル。
「Gaufle de Bruxelles」は、2種類のワッフルが食べられるブリュッセルきっての人気店。
ブリュッセルワッフルは長方形で、ワッフルの上にホイップクリームやフルーツなどのトッピングがたっぷり。
一方、リエージュワッフルは食べ歩きの定番。外側はほどよく溶けた砂糖でカリッとサックリ、内側はふんわりしっとり。
個人的にはリエージュワッフルのほうが好みだったけれど、さすがは美食の国。どちらも美味である。
というより、ベルギーで食べたものは全てが美味だった。至高。
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