こんにちは。あさうみです。
ヨーロッパ放浪の旅。
ちょっぴり寂しくも美しいブリュッセルを後にして、旅路はチェコ、プラハへ。
世界文化遺産「プラハの歴史地区」
はじめに悠久の都、プラハの歴史をさらっと紹介。
プラハのはじまりは、スラヴ民族がヴルタヴァ川(モルダウ川)の岸辺に集落を作り、丘の上に砦を築いたところから。
時代の流れと共に人口増加、街も拡大。やがてボヘミア王国が興隆し、近隣国へ勢力を広げていく。
14世紀に入るとボヘミア王国の国王カレル1世がカール4世として神聖ローマ帝国の皇帝に即位。プラハは神聖ローマ帝国の首都として繁栄した。
(ちなみに神聖ローマ帝国は中世の一時期、東ヨーロッパを中心に支配していたドイツ系連邦国家の名称だが、はて…神聖とはローマとは?どっちにも当てはまらなくない?という高校世界史を習ったときからの疑問。。)
その後、プラハはキリスト教の宗派闘争の舞台となるが、ヨーロッパ随一の貴族ハプスブルク家を国王に迎えてからはカトリック化が進んでいく。
「プラハの歴史地区」は、
・文化の価値観の相互交流を示す遺産
・建築様式や建築技術、科学技術の発展を示す遺産
・人類の歴史上の出来事や伝統、宗教、芸術などと強く結びつく遺産
3つの登録基準が認められて、1992年に世界文化遺産に登録された。
プラハはさまざまな時代に建てられた建築物が共存・調和し、独特な景観をつくりだしていることから「百塔の街」「千年の都」「建築博物館」など、数多くの異名で称えられている。
実際に街を散策してみると、ロマネスク・ゴシック・ルネサンス・バロック・アールヌーヴォーなどなど(呪文か)、ヨーロッパで普及していた全ての建築様式を見ることができる。建築様式オタクとしては終始ウキウキワクワクであった。
壮大な建築物を前にしているときは、一人旅の寂しさも忘れられた。というより、プラハは壮大な建築物オンパレードだったから全然寂しくなかった。良い兆し!
厳選、プラハ観光。
プラハの街は見応えがある。
それゆえにガイドブックで紹介されている観光スポットを全て見て回るのはちょっと大変。というかめっちゃ疲れる。
というわけで、ここからは私がプラハの街を縦横無尽に歩き回って(疲れ果てた)結果、
本当にオススメしたいプラハの厳選スポットをご紹介!
プラハ城(聖ヴィート大聖堂)
世界遺産登録されているプラハの歴史地区のなかでも、特に観光客を惹きつけてやまないのがプラハ城。
ヴルタヴァ川西岸の小高い丘にあるプラハ城内にはさまざまな施設があるが、今回は聖ヴィート大聖堂に注目。
う〜ん…写真だとイマイチ大きさが伝わらない。。とにかくデカい。大きいではなく、デカい(笑)
川の対岸から見ても一際目立つ聖ヴィート大聖堂には、アルフォンス・ミュシャが手がけたステンドグラスがある。
アルフォンス・ミュシャといえば去年、日本で開催された「ミュシャ展」が大盛況だったのが記憶に新しいが、彼の生まれはチェコ。現地ではムハと呼ばれている(ちなみにミュシャはフランス語読み、ムハよりミュシャのほうが有名なのは、彼がパリで成功したため)。
ミュシャは世界中で大人気。聖ヴィート大聖堂にはステンドグラス目当ての観光客が押し寄せて大混雑だった。観光オフシーズンであるはずの11月でも聖堂内に入るのに20分くらいかかった。
これがミュシャによるステンドグラス。
「ほんとにガラスで出来てるんか!?」と疑いたくなるような、限りなく絵に近いステンドグラス。凄い。
ちなみに中央下部の文字列は、彼のスポンサーだったスラヴ保険会社の名前。そこはかとなく、絶妙に馴染んでいる(笑)
聖堂内には他にも美しいステンドグラスがたくさん。繊細な色合いとガラスの細やかさに感動。
旧市街広場
所変わって、旧市街広場もプラハの観光名所。
ヤン・フス像や双塔のティーン教会、旧市庁舎などが一堂に会する壮大な広場。私が訪れたときは虹も架かっていた。タイミング…!
旧市街広場で印象的だったのが旧市庁舎にかかる天文時計。
プラハではかつて“魔術王”の異名をもつルドルフ2世のもと、錬金術や占星術の研究が盛んに行われていたのだが、天文時計はまさにその象徴。
旧市庁舎の天文時計はつくられた当時の宇宙観である天動説に基づいて動いており、
上の時計「プラネタリウム」は、地球を中心に回る太陽と月などの天体の動きを表し、1年かけて1周する。
下の時計「カレンダリウム」は、黄道12宮(12星座)と農村の四季の作業を表し、1日に1目ずつ盛り動く。
プラハを称える異名シリーズの中には「ヨーロッパ魔法の都」というのもあるのだが…なんともファンタジー心をくすぐる。
ちなみにこの天文時計、毎正時になると鐘が鳴り、仕掛けが動き出すのだが…それはまあ、ちょっと、ショボい。
ムハ美術館
ムハ美術館は落ち着いてミュシャ作品を鑑賞できる穴場スポット。
こじんまりとした美術館で、ミュシャの家族によって保管されてきた作品を中心に、マイナー作品も多く展示している。
館内は撮影禁止につき、あしからず。併設のミュージアムショップではデザイン充実のポストカードが選り取りみどり。私も買った。超買った。
市民会館
アールヌーヴォー様式で建てられた市民会館もプラハを代表する建築物。
館内には公共ホールやサロン、カフェ、レストランなどが入っている。
そのなかでも、ミュシャが内装を担当した「市長の間」は必見なのだが……
「市長の間」を見るにはガイドツアーへの参加が必須
ということを、不覚にも見落としていた…なんてこった……
一人しょんぼりしていると、チケット売り場のお姉さんが「ミュシャの企画展もやってるよ」と声をかけてくれた。
えっ…とりあえずチケットを買って展示室へ。
待っていたのはなんと、チェコの歴史を描いた大作『スラヴ叙事詩』だった。
『スラヴ叙事詩』は各地の美術館を転々としているため、お目にかかれないだろうな〜と半ば諦めていたのだが……
まさか出会ってしまうとは。リサーチ不足、結果オーライ。
市民会館のカフェ「Kavárna Obecní dům」
ミュシャ作品を堪能したあとは、市民会館1階のカフェ「Kavárna Obecní dům」で素敵なひとときを。
メニューにはミュシャの絵があしらわれている。粋だ……
私はチェコ料理の「スヴィーチコヴァ・ナ・スメタニェ」を注文。
柔らかい牛肉に、野菜とサワークリームを煮込んだソースをかけた美味な一品。
付け合わせの白い蒸しパン(?)、レモン、木苺ジャムとも絶妙にマッチする。そして意外とボリューミー。満足度120%のおすすめ料理。
ミュシャはいいぞ、プラハはいいぞ。
以上、私オススメのプラハ特集をお送りしてきた。
って……
あれ……
なんか……
ミュシャ関連のスポット多くなーい!?
そりゃそうだ。なんたって私は去年「ミュシャ展」に行きそびれてしまったのだから…!
未練たらたらすぎて、本場まで来てしまったのだから…!(まじか)
と、かなり個人的な理由でミュシャゆかりの地ばかりをチョイスしてしまったが…
ミュシャはいいぞ、プラハはいいぞ!(誰)
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