こんにちは。あさうみです。お久しぶりのブログ更新です。
今回は「死ぬまでに行きたい世界遺産(あさうみセレクション)」の一つ、ポンペイ遺跡をご紹介します!
『マジック・ツリーハウス』に導かれて
本題に入る前に、そもそもなんで死ぬまでにポンペイに行きたかったのかをお伝えしたい!どうでもいいかもしれないがお伝えしよう!
皆さんは『マジック・ツリーハウス』という児童文学をご存知でしょうか?
『マジック・ツリーハウス』(著者メアリー・ポープ・オズボーン)は、幼い兄弟が不思議なツリーハウスでタイムトリップする冒険物語です。私は小さい頃から『マジック・ツリーハウス』シリーズが大好きで、心踊る冒険に思いを馳せていました。きっとこの物語が、私を旅に導いた一因になったのかもしれない…かもしれない……
そんな『マジック・ツリーハウス』のなかでも、私が特に好きだったお話がシリーズ第7巻『ポンペイ最後の日』でした。
引用元:「KADOKAWA」
『ポンペイ最後の日』は歴史上のポンペイをベースに、火山の噴火によって今にも滅びようとしているポンペイでハラハラドキドキのストーリーが繰り広げられます。私はこれを読んだときから「いつか絶対にポンペイに行ってやる〜!」と思っていました。
というわけで、ついに十数年越しの願いが叶うときがきたのです。よかったね!
世界文化遺産「ポンペイ、エルコラーノ、トッレ・アヌンツィアータの考古地区」
さて、いよいよ本題です。
ポンペイ遺跡は、正式には「ポンペイ、エルコラーノ、トッレ・アヌンツィアータの考古地区」という名称で世界遺産登録されています。登録範囲の大部分を占めるポンペイと、その近郊にあるエルコラーノとトッレ・アヌンツィアータという地域を含めた広大な範囲が世界遺産です。
イタリア南部、ヴェスヴィオ山近郊に位置するポンペイは古代ローマの商業都市として繁栄しました。また、エルコラーノは高級リゾート地、トッレ・アヌンツィアータにはローマ皇帝ネロの妃が所有していたオプロンティスのヴィッラ(別荘)があったと考えられています。
ポンペイは1900年以上前の街とは思えない先進的な計画都市でした。
大広場を中心とした街には市場や神殿、市庁舎、野外劇場、娼館、公共浴場、給水設備などがあったことが分かっています。また、舗装された街路はきちんと歩道と車道に分かれており、住居も整然と並んでいました。
栄華を極めたポンペイでしたが…西暦79年に悲劇が襲います。
ヴェスヴィオ山の噴火によって大規模な火砕流が発生すると、ポンペイの街は逃げ遅れた約2000の人々と共に火山灰の下に埋没し、一瞬にして滅びてしまいました。
その後1748年に発掘が開始されるまでポンペイは当時の様子を留めたまま地中に埋まっていたため、多くの遺構が非常に良い状態で保存されていました。また、火山灰の中には被災者の遺体をかたどるように空洞ができていたため、そこに石膏を流し込むことでポンペイの人々の死の瞬間を再現した石膏像もつくられました。現在ではこうした石膏像も遺跡のあちこちで見ることができます。
「ポンペイ、エルコラーノ、トッレ・アヌンツィアータの考古地区」は、
・文化的伝統や文明の存在に関する証拠を示す遺産
・建築様式や建築技術、科学技術の発展を示す遺産
・独自の伝統的集落や、人類と環境の交流を示す遺産
3つの登録基準が評価され、1997年に世界文化遺産に登録されました。
ポンペイ遺跡の見どころ
ポンペイ遺跡は非常に広大なので闇雲に散策すると疲労困憊してしまいます。というわけで、見学したい場所は事前にチェックしておくことをオススメします。主要なスポットをくまなく回ろうとすると、半日以上はかかると思うので計画的に散策しましょう。
ここでは私が実際に見学してきたいくつかのスポットをご紹介します!
フォロ(Foro)・ジュピター神殿(Tempio di Giove)
フォロは大広場を意味し、周囲には法廷や神殿、市場、浴場などが並んでいました。ポンペイの中心地として栄え、遺跡観光の際もフォロを起点にすると分かりやすいと思います。
ジュピター神殿はフォロに隣接しており、本記事のトップ画像にある建造物です。現在では柱が数本立っているだけですが、背後にはヴェスヴィオ山を望むことができ、ポンペイ遺跡らしい写真が撮れるスポットとして人気です。
ヴィーナスの家(Casa della Venere)
ヴィーナスの家では、愛と美の女神ヴィーナスとキューピッドが描かれたフレスコ画を見ることができます。
この壁画はとても保存状態が良く、豊かな青色のフレスコ画は一見の価値アリです。
また、ヴィーナスの家をはじめポンペイ遺跡の邸宅では、古代ローマの住宅で典型だったアトリウムやペリスティリウムと呼ばれる中庭をそなえています。開放感のある住宅建築にも注目です。
小さな噴水の家(Casa della Fontana Piccola)
小さな噴水の家は、入口から奥の庭園にある噴水を眺められるように設計されています。これは所有者の社会的地位の高さを表していると考えられています。
この邸宅を象徴する噴水は近年修復されたもので、色鮮やかなモザイクと貝殻で装飾されています。ちなみに右下のブロンズ像は漁師らしいです。なんだかシュールですね。
スタビアーネ浴場(Terme Stabiane)
スタビアーネ浴場は、ポンペイ遺跡のメインストリートである「アボンダンツァ通り(Via dell’Abbondanza)」沿いに面しています。この浴場はポンペイ遺跡にある浴場跡のなかでも最も保存状態が良いとされています。
美しい壁画装飾などが施された浴室は男女に分かれており、低音・中温・高温と温度別の浴室が用意されていました。
入口から入ってすぐの広々とした中庭は、入浴前に一汗かくための運動場としても使用されていたそうです。
そのほかにも浴場の敷地内には食堂やマッサージ室、プールなどもあり、至れり尽くせりな空間でした。
秘儀荘(Villa dei Misteri)
最後にご紹介する秘儀荘では、ポンペイ遺跡で最も有名な壁画のひとつである「ディオニュソスの儀式」のフレスコ画を見ることができます。
この壁画が描かれた当時、ギリシア神話に登場する豊穣の神ディオニュソスを信仰することは禁止されていましたが、秘儀荘では密かにディオニソス信仰に関わる儀式が行われていたと考えられています。
上流階級のヴィラ(別荘)として建てられた秘儀荘は、ポンペイ遺跡の北側に位置しています。フォロからは徒歩15分ほどの距離があり、行くのは少々面倒ですが必見のスポットです!
音声ガイドは必要…?
以上、ポンペイ遺跡の見どころを紹介してきました。
ポンペイ遺跡には本っ当〜にたくさんの見学スポットがありますが、どこも似たような家構えをしているので分かりにくいのが難点です。目指していたはずの場所を素通り〜なんてことはよくあると思います。
また、いくら保存状態が良いとはいえ遺構の一つ一つをはっきり認識できるかといったら…そうともいかない。。
そこで助っ人となるのが音声ガイドです。大人8ユーロ、iPhone端末、日本語対応で「おぉ〜!これはいい感じだ!」と最初はウキウキしていたのですが……
ですが。正直に申しますとこの音声ガイドくん、どういうわけか激ムズな日本語を使ってきます。とにかく一文が異様に長く、説明が詳細すぎて逆に理解しづらいです。これは普段「まじ」「やば」「りょ」「わろた」などを濫用する私への報いなのか(ちがうとおもう)
というわけで、あくまで私個人の意見ですが、音声ガイドは借りなくてもいいと思います(笑)
ですが、ただ遺跡を見て回るだけというのはもったいないので、ポンペイ文化財保護局が発行しているポンペイ遺跡ガイドなどをダウンロードしたり、ガイドブックを読んだり、このブログを読んだりするとポンペイ遺跡への理解が深まると思います。
ポンペイ遺跡までのアクセス
ポンペイには複数の駅がありますが、遺跡見学をするならヴェスビオ周遊鉄道のポンペイ・ヴィッラ・ディ・ミステリ駅で下車することをオススメします。駅を出るとすぐ先にポンペイ遺跡のエントランスがあるので便利です。
ナポリ・ポルタ・ガリバルディ駅(ナポリ中央駅)からポンペイ・ヴィッラ・ディ・ミステリ駅までは25〜40分ほどで到着します。上の写真からもお察しかと思いますが、ヴェスビオ周遊鉄道はやや治安が悪いといわれています。が、昼間はポンペイ観光に向かう観光客が多くいるのであまり心配はいらないと思います。
また、カンパニアアルテカードを所持している場合は、ナポリ⇄ポンペイのヴェスビオ周遊鉄道の交通費と、ポンペイ遺跡の入場料が無料になるのでどんどん活用していきましょう!
ランキングに参加しています。バナーをポチっとするとポイントが入ります。応援よろしくお願いします。
コメントフォーム