こんにちは。あさうみです。
ピースボートで行く世界一周の旅、2か国目はシンガポール。今回はシンガポール唯一の世界遺産「シンガポール植物園(ボタニックガーデン)」をご紹介します。
もくじ
シンガポールにはかの有名なマーライオンをはじめ、展望プールのあるマリーナ・ベイ・サンズ、人工植物園のガーデンズ・バイ・ザ・ベイ、異文化共存の象徴であるチャイナタウンやリトル・インディアなど、さまざまな観光スポットがあります。
こうしたスポットとシンガポール植物園を比べてみると…観光の面ではちょこっと見劣りしてしまうかもしれません。。
ですが…!世界遺産とは単なる観光地のリストにあらず。
シンガポール植物園がなければ今日のシンガポールの発展はなかったかもしれない…スゴい場所なのです!
シンガポール植物園
シンガポール植物園は、1859年にイギリス植民地時代の熱帯植物園として設立しました。
植物保存と教育において、近代の世界最高レベルの科学機関といわれています。
植物園は当時、東南アジアを中心に進められたゴムのプランテーション栽培と密接に関係していました。
ゴム産業の発展に大きく貢献したシンガポール植物園は、シンガポールの経済発展を支えました。
シンガポール植物園は世界遺産価値においても特筆すべき点があります。
それは自然と人間の共同作品を表す「文化的景観」に分類されていることです。
- 文化的景観
- 人間社会が自然環境の制約のなかで、社会的・経済的・文化的に影響を受けながら進化してきたことを示す遺産。日本の世界遺産では熊野古道や石見銀山などが該当する。
シンガポール植物園は歴史的特徴・植栽・建築物などの豊かな多様性を含んでおり、現在でも植物研究の重要拠点としてあり続けています。
こうしたことが評価され、2015年に世界文化遺産に登録されました。
- 文化の価値観の相互交流を示す遺産
- 建築様式や建築技術、科学技術の発展段階を示す遺産
園内ではジョギングやヨガ、ピクニックなどをしている人を多く見かけました。
シンガポール植物園は研究機関であると同時に、市民の憩いの場所としての側面も持ち合わせています。
- 住所
- 1 Cluny Rd, Singapore 259569
- アクセス
- MRT「Botanic Gardens」駅から徒歩1分
- 営業時間
- 5:00〜00:00
- 入場料
- 無料
- 公式サイト
- https://www.nparks.gov.sg/sbg
シンガポール植物園の見どころ
シンガポール植物園の敷地面積は東京ドーム約11個分に相当します。
植物園にはいくつもの道があり、くまなく見学しようとすると3〜4時間はかかると思います。
広大な植物園をすべて見て回るのは大変なので、ここからは3カ所の見どころをご紹介します!
バンド・スタンド
バンド・スタンドはシンガポール植物園のランドマーク。
現在の建物は1930年に建てられたもので、かつてはその名のとおり軍楽隊の野外ステージとして使われていました。
バンド・スタンドを取り囲むように植樹されているのはイエロー・レイン・ツリーと呼ばれる木々です。
通常レイン・ツリーは緑色の葉をしていますが、この一帯のレイン・ツリーは突然変異によって一部の木で黄色の葉を生やしています。
ナショナル・オーキッド・ガーデン
ナショナル・オーキッド・ガーデンは約60,000株のオーキッド──蘭が展示されている世界最大級の蘭園です。
シンガポール植物園では蘭の交配研究が盛んに行われています。
ナショナル・オーキッド・ガーデンではその研究成果を見ることができ、1,000種を超える蘭と2,000種を超える交配種が展示されています。
色とりどりの蘭が咲き乱れる様子は圧巻の美しさ。
展示方法も工夫されており、とても見ごたえがありました。
- 営業時間
- 8:30〜19:00(最終入場:18:00)
- 入場料
- 大人:15ドル
- 12歳以上の学生・60歳以上のシニア:5ドル(身分証必須)
- 12歳未満の子ども:無料
ジンジャー・ガーデン
ナショナル・オーキッド・ガーデンに隣接するジンジャー・ガーデンでは、数百種のショウガや近縁種の植物が展示されています。
上の写真はショウガ目バショウ科のムセラ・ラシオカルパという花です。
蓮の花と似た形をしていることから、地湧金蓮(チユウキンレン)とも呼ばれています。かっこいい。
シンガポール植物園では多種多様な植物を見ることができますが、ムセラ・ラシオカルパはまるで地上に咲く星のようで、とても印象に残りました。
- 営業時間
- 5:00〜00:00
- 入場料
- 無料
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- 参考資料
- 世界遺産検定事務局「すべてがわかる世界遺産大事典 – 世界遺産検定1級公式テキスト」, 株式会社マイナビ出版, 2016年